介護が必要なお母さまのためにタイル張りの浴室からユニットバスへリフォームしました。
浴室を介護用にユニットバスへリフォームしました。
介護が必要なお母さんのために快適なお風呂を作ってあげたい。
お話を伺った一番最初のお言葉でした。
タイル張浴室から、ユニットバスにリフォームする場合は、作りてとしての考えは同じですが、
何点か注意しなければいけないことがあります。
- 入浴は日常生活のなかで、一番無防備になりかつ一番危ない場所である。
- ユニットバスへのアプローチを介護の観点から留意する。
- 介護される方の状況を十二分に把握する。
以上を十分検討して、進める必要があります。
介護が関わるリフォームは、事前の綿密な計画が6~7割を占めるといっても過言ではありません。
実際当店では、このお話を受けてから、通常4~5日で見積書を含む計画書を提出するのですが、O様の場合は2週間位かけて、2案のご提案と図面と資料作成をまとめました。
そしてこれはユニットバスの商品の特徴なのですが、ユニットバスというのは、まず基本プランがあり、そこからお客様に合うように仕様を次々変更していって決めていきます。 なので、トータルすると何千通りあるかわからないくらい複雑な商品です。 (あまりにも複雑で画一的になりやすい原因の一つかもしれません)
施工中です。
リフォームは見積書段階では、ある程度の予測を立てて金額を算出していきますが、実際解体してみないとわからないことが多く、その都度その都度現場で判断していきます。
特に内装のリフォームと違い、建物の構造がみえるような浴室リフォームなどは、補強や断熱をできるところまで施していきます。
※蟻の有無やネズミ等の有無 地盤のチェックや基礎の亀裂の有無 雨漏り跡の確認などもしていきます。
とにかく、家が裸になる機会はそうそうないので、逆に家の状況を把握できるチャンスなんです。
写真にはありませんが 基礎への補強筋やコンクリート内の補強筋なども埋まっています。
↓ 完成になります。
浴槽にかけている緑色のものは、浴槽内に敷く スベリ止めマットでゴム製です。
浴槽自体にもスベリ防止として少し凹凸が施されていますが、機能的に弱いので、その上から《ゴムマット》を敷いて 少しでもスベリにくさを確保しました。
さらに ヒバの板を適当な寸法でカットし、浴槽に置きます。この板に座って頂いて、跨いで入浴すれば安全でなおかつ入りやすくなります。
浴槽内で滑っての転倒事故も思いのか多いので、《ゴムマット》は、健常者でも 有効なものだと思います。
ユニットバスの入口は、写真のように オフセット型の手すりを設置。
私が思うに手すりに関しては、ユニットバス内よりも このドア付近につけるこの手すりが一番重要だと思います。
ショールームや展示会などにある、ユニットバスは、表面上はきれいで機能的にされていますが、それ以外のこと
例えば、
- 設置する基礎部の強度
- 断熱材の有無
- 接続する給水給湯排水管などの更新
- スベることを前提とした機器選定
- アプローチについて考慮する。
などなど、検討事項が多いので、是非とも 十分検討されて 設置することを強くススメます。