ina製洋風便器からLIXIL(INAX)製洋風便器へ取替え おススメと注意点
LIXIL(INAX) 洋風便器 へ 取替え
お客様もいったい何年使ったか分からないようでしたが、おそらく40年は経過しているであろう、ina製のカスカディーナの取替えをお受けしました。
物が陶器なので、壊れない限りは何十年も使えるということを証明した感ですが、今回は接合部の漏水をきっかけに《取替えます》ということになったようです。
洋風便器の取替えは、おおよそ床の腐食もあって 床ごと・・・という取替えというより”リフォーム”になってしまうのが多いものですが、今回は床の状態が非常にいいので、便器のみの取替えでいけます。
各メーカーの便器はさまざまな排水芯に対応さています
床を手直しせず、便器のみをそっくり取替える時は、今使っている便器の排水芯の確認が必須になります。 排水芯とは上の図面でいう赤文字。 背面カベから排水管までの寸法をいいます。
過去発売されていた便器は、この《排水芯》がメーカー又は商品によって まちまちでしたので、
現在はその取替え対応として、さまざまな排水芯に対応する便器が多数発売されています。
⇒ LIXIL(INAX) リフォーム対応便器 リトイレ便器
⇒ TOTO リフォーム対応便器 リモデル便器
値段も以前は、特殊構造のため故少し価格が高かったのですが、今では安価になっています。
床が弱くなったり汚れていない場合は、半日くらいで、スパッと取替えできます。
設置条件にはいろんな制約がありますが、それは施工業者さんがチェックしてくれます。一度見てもらいましょう。
リトイレ便器・リモデル便器 使い方に少し注意を!
メーカー問わず排水芯をそのまま利用して、便器を取替える場合、
- 床を手直しせず施工できるので、工事費が安い
- 工事時間が短い(おおよそ半日)
などの利点がありますが、一方で気を付けなければいけな点もあります。
- 便器の構造上、接続部品自体の径が細い。
- 昔の便器より、格段に節水しているので、非常に詰まりやすい。
- 詰まった時の修理が手間がかかる。
以前は一回の洗浄で(一回レバーを回すと)8リットル 10リットル 便器の種類によって12リットルというのもありました。この位水量があると、少々の異物でも流れていました。(もちろん許容範囲はありますが) 例えば8リットル便器では500mlペットボトル16本分!
それが今では、最少3.8リットルという節水が登場。 500mlペットボトル ≒8本分! 約半分。
普通に使っている分には、何も問題はありませんが、少しの小さな異物が入ると、この水量では流れていきませんで、とちゅうの排水管で停滞してしまいます。
最近コンビニやホームセンターなどの店舗トイレで、《異物を流さないで下さい》と必ず告知しているのは、節水型便器を採用しているためで、詰まりやすいのです。
今では、さすがに生理用品を流す人はいないと思いますが、
(トイレの詰まりの原因はほぼ生理用品です。)
水に溶けないティッシュペーパーや、チリ紙もダメです。
工事費が安くできるのはいいけど、詰まりやすいのはどうなんだろう??と思った方は、正しい使い方を意識すれば少しでもリスクを減らせます。
高齢者用に取替えを考えている方はおススメしません
以上のことを総合的に判断すると、高齢者用に取替えを考えている方は、おススメしません。
排水芯の変更が必要な場合は、床工事から初めて 標準便器用に排水管を切りまわし、上記のようないろんな排水芯に対応するリフォーム便器ではなく、標準便器を設置することを強く提案します。
理由は、詰まりやすい この一点です。
標準便器であっても節水が主流になっている現在では、便器内で排水を変形迂回させるリフォーム便器よりも、真っすぐ下へ落下という標準便器が一番リスクが少ない。
目的によって、施工方法や提案する便器が異なります。 自分で判断せず、専門業者へその旨相談すれば、お客様に一番合致する提案をしてくれます。